人々は政治への参加権利を獲得して自分の意思を政治に反映させる機会を作った。
参政権は多くの人に常に与えられていたものではない。日本でも、選挙権が制限されていたのが、次第に拡大していった。イギリスでも、参政権は次第に拡大していった。古代ローマだってホルテンシウス法なんて、参政権かどうかというはなしはおいておいても、パトリキとプレブスの間の力関係で、プレブスの政治への影響力を向上させたと言う話である。
人々は、自分の意思を政治へと反映させるために努力をしてきたと言える。今、日本では選挙権を持っている人がいるであろう。しかし、選挙に行かない人もいる。今ある権利と放棄してしまうと、自分の意思を政治へと反映させる機会を失うことになる。
自分はどんな社会を作りたいのか、そのために投票をどうすればよいのか、投票を行わないのは自分は他人の思うままの社会で構わないと言っているようなものであるし、どうぞ自由に支配してくださいと言っているようなものである。人々が獲得してきた政治への参加権利を放棄してしまってはもったいない。
社会や社会システムにともなって起こる自分の生活に不満を持っている人は、自分は恵まれていないと思うかもしれないが、そうなるように作為であれ不作為であれ社会・社会システムをつくることに加わって、自分も不満がある状況を作っている一人かもしれない。
自分が持っている政治への参加権利、これはこれまでの人が獲得してくれたものであり、大切に使っていくべきものである。
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