犯罪の実名•匿名報道
少年による重大犯罪に関して、実名報道にすべきかという議論がある。私は反対だ。実名報道に関して反対なのは、少年の重大犯罪に関してだけではない。成人による重大犯罪に関しても同様だ。しかし、政治家の犯罪のようなことに関しては、実名報道にすべきである。また、本人が望む場合は実名報道で構わないであろう。
なぜそのように考えるのか。少年であれ成人であれ、冤罪の場合、実名報道が既におこなわれていると、名誉の回復が難しくなる。また、刑事裁判で有罪になる時点で本人にとって様々なペナルティーがその件と関連して生じているであろう。刑務所に収監される場合、収監が終わった後も、実際問題人生にとって不利ではないかと考えられる。殺人事件を起こし刑務所に収監された人は収監が終わった後他の人と比べて全く同じように不利なことなく生活できるであろうか。そう考えた時、重大犯罪を犯した人は実名報道でなくとも十分制裁を受けているであろうから、刑務所に収監され釈放となった場合に社会から徹底的に排除されるようなことであると、結果としてそのことが社会問題を引き起こす原因になる可能性があると考える。従って実名報道は控えるべきである。
では、政治家の犯罪に関してはなぜ実名報道にすべきかというと、政治家には社会を大きく動かす力があり、実際に犯罪が成立していようが冤罪であろうが、逮捕の裏に政治的な意図があるかもしれない。従って、政治家の逮捕に関しては広く社会に知らせる必要があると考える。
このように考察してみた。